CSSで文字の間隔を調整する方法|letter-spacingの使い方と注意点

文字の間隔(letter-spacing)の調整

Webサイトを見ていて「なんだか文字が読みにくい…」と感じたことはありませんか?
実はその原因、文字の間隔にあるかもしれません。CSSのletter-spacingプロパティを使えば、文字と文字の間を自由に調整でき、読みやすく美しいタイポグラフィを実現できます。

letter-spacingとは?

letter-spacingは、文字ごとの間隔(カーニング)を設定するCSSプロパティです。文字と文字の「すき間」を広げたり狭めたりすることで、見た目の印象や可読性を調整できます。

特に英語やロゴ、見出しのデザインにおいては、letter-spacingが与える影響は非常に大きく、プロのWebサイトでも頻繁に活用されています。

基本の使い方

.text-spacing {
  letter-spacing: 0.1em;
}

0.1emとすることで、現在のフォントサイズを基準に、1文字ごとの間隔が少し広がります。

単位の種類と違い

letter-spacingでは主に2種類の単位が使われます。

  • em:フォントサイズに比例する相対値。デバイスによってスケーラブルに対応可能。
  • px:絶対値。細かな調整に便利ですが、レスポンシブ性は弱め。

具体的な使い分け例

目的によって適切なletter-spacingの値は異なります。

h1, h2 {
  letter-spacing: 0.15em;
}

p {
  letter-spacing: 0.05em;
}

.logo {
  letter-spacing: 0.25em;
}

ロゴやタイトルは少し広めにすることで洗練された印象に、本文は読みやすさ重視で控えめにするのが基本です。

読みやすさに与える影響

文字の間隔が狭すぎると、文字が詰まって見えて読みにくくなりがちです。一方で、広すぎると間延びした印象を与えるため、適度なバランスが大切です。特に日本語は漢字・ひらがな・カタカナが混在するため、0.05em〜0.1emの調整が推奨されます。

letter-spacingを使う場面

  • 見出しやタイトル:高級感・視認性アップ
  • ロゴ・ブランド名:印象をコントロールできる
  • 英字だけのデザイン:文字間の調整で一気に垢抜けた印象に

レスポンシブ対応のポイント

スマートフォンやタブレットでは、画面サイズによって読みやすさが変わります。media queryと併用して、文字間隔も状況に応じて調整しましょう。

@media screen and (max-width: 768px) {
  h1 {
    letter-spacing: 0.1em;
  }
}

letter-spacingとword-spacingの違い

letter-spacingが「文字と文字の間隔」を調整するのに対し、word-spacingは「単語と単語の間隔」を調整するためのプロパティです。英語の文章などでは、この2つを併用するとより自然な見た目になります。

注意点

  • 行間(line-height)とのバランス:文字間を広げると行間も広く見せると読みやすくなる
  • フォントによって見え方が違う:同じ値でも、フォントごとに最適な間隔が異なる
  • 日本語と英語で異なる印象:英語は広め、日本語は控えめが基本

まとめ

CSSのletter-spacingを上手に使えば、読みやすさを高めるだけでなく、デザイン性も格段にアップします。小さな調整ですが、サイト全体の印象に大きく影響する重要なテクニックです。

特にWeb制作の初心者にとっては、「文字を整える」ことが難しく感じられるかもしれませんが、まずは少しずつ試してみるところから始めてみましょう。

次回は、line-height(行間)の調整や、複数のテキストプロパティを組み合わせたレイアウト術をご紹介する予定です。ぜひチェックしてみてください!