
リンクの下線を消したい、文字に取り消し線を入れたい──そんなときに活躍するのがCSSの text-decoration
プロパティです。
見た目だけでなく、情報の伝達にも役立つ便利なプロパティなので、初心者の方にもぜひ覚えてほしい内容です。
text-decoration
とは?
text-decoration
は、文字に下線・上線・取り消し線などの装飾を付けるためのCSSプロパティです。
通常、HTMLの<a>
タグ(リンク)には下線が自動的に表示されますが、このプロパティを使えば装飾を自由にカスタマイズできます。
例えば「キャンペーン価格の取り消し線」「注目テキストへの下線」など、意味を視覚的に伝える演出として活用できます。
主な指定値
値 | 効果 |
---|---|
none | 装飾を削除(リンクの下線を消すなど) |
underline | 下線(テキストの下に線) |
overline | 上線(テキストの上に線) |
line-through | 取り消し線(テキスト中央に線) |
よく使うパターン
① リンクの下線を消す
デザインによっては、リンクの下線が不要な場合もあります。
a {
text-decoration: none;
}
② 強調テキストに下線をつける
重要なワードに下線を加えて、目を引くようにします。
.important {
text-decoration: underline;
}
③ セール価格の取り消し線
旧価格や終了したプランなどに使われる取り消し線の例です。
.old-price {
text-decoration: line-through;
}
応用:色やスタイルも指定できる
text-decoration
は、CSS3以降で詳細な指定ができるようになりました。たとえば、線の色やスタイルを変えることで、よりデザイン性の高い表現が可能になります。
.custom-link {
text-decoration-line: underline;
text-decoration-color: red;
text-decoration-style: wavy;
}
wavy
は波打つような下線です。他にもdashed
(破線)、dotted
(点線)なども選べます。
初心者が気をつけたいポイント
- リンクの識別性を保つ:下線を消す場合はホバー時の色変化などで「リンクだと分かる工夫」を
- アクセシビリティ:色だけでなく、線の種類でも意味が伝わるようにする
- 複数指定のときは
text-decoration
ショートハンドの順番に注意(例:underline red solid
)
おわりに
text-decoration
は、テキストに意味や装飾を加える重要なプロパティです。リンクの見た目を整えたり、取り消し価格を表示したりと、実務でも頻繁に使われます。
基本の使い方に慣れてきたら、色・スタイルの指定やホバー時の変化など、より多彩な演出にもチャレンジしてみましょう。
次回は、下線の位置を調整できるtext-underline-offset
や、インクのかすれを回避するtext-decoration-skip-ink
についても解説していきます!
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